教室関係コラム

2012.12.20

第37回日本研究皮膚科学会(JSID)

ぶき太の学会見聞録 JSID2012
The 37th Annual Meeting of the Japanese Society for Investigative Dermatology
Date; Dec./ 7-9/ 2012
President; Yoshiki Tokura
Venue; Naha, Okinawa

壽 順久

 沖縄で開かれた第37回研究皮膚科学会に参加してきました。残念ながら今回は発表なしです。今回阪大からは、片山先生をはじめ、室田先生、小豆澤先生、寺尾先生、花房先生、糸井先生、楊さん、加藤さん、僕の計9人の参加で、室田先生はプレナリー、糸井先生、加藤さんはコンカレントでの発表でした。室田先生のアーテミンの仕事はスタートから10年がかりのお仕事でスライドの1つ1つに苦労があると思います。気合の入った口演をされていました。糸井先生と加藤さんも、Discussionで少し躓きましたが、2人とも卒なく英語発表をこなしていました。楊さんは、Periostinと強皮症の論文がPLos Oneに掲載され、その表彰を受けていました。素晴らしいことです。数年前に研皮は英語発表に変わりましたが、今回聞いていて感じたのはみんな非常に英語がうまくなっていることです。公用語が英語に変わったときは、正直ブーブー言っていたのですが、今は非常によい効果が出ているのだと思います。僕の英語はまだ結構悲惨なので、なんとかついていけるように頑張りたいと思います。

 学会の内容ですが、今回はかなり免疫に寄った学会だったような気がします。Room Aは最初から最後までずっと免疫関連で、僕は研究内容的にずっとRoom Cにこもっていました。また癌関連は大会初日1番目と最終日JSID-Asia-Oceania Forumに振り分けられていたため、旅程の都合上ほとんど聞くことができなかったのが、僕にとっては非常に残念でした。それでもPigment cellのセッションでは、産業医大の日野先生のMelanomaとCCR5の話やエジプトのSherif先生のVitiligoでのSpindle shaped melanocyteの話は大変興味深く聞かせていただきました。免疫では、これまでにも何回か聞かせてもらっているのですが、やはり京大の夏秋先生のイメージングや中島先生のIL-17Aの話が面白く勉強になりました。結局、自分のやっていることやろうとしていることにリンクすることが面白いんです。ランチョンセミナーでしたが、慶応の久保先生、京大の椛島先生のイメージングの話は非常に面白かったです。僕はまだやったことがありませんが、今後留学先でイメージングの研究をするようなので、大変勉強になりました。

 2日とも夜は飲みました。ある意味一番の目的です。初日の夜はSocial Gatheringのあと沖縄料理屋のわらじ屋というところに阪大のメンバーとESDR presidentのEnk先生、EgyptのSherif先生を交えて出陣しました。僕は緊張してあまり話せませんでしたが、Enk先生もメラノーマを研究している関係で、少しだけ研究の話をさせていただきました。Sherif先生は以前東京医科歯科大学皮膚科に留学されていたことがあり、かなり日本語が堪能で、いろいろと当時のお話をしてくださいました。わらじ屋の食事は非常においしく、僕も自宅でたまにゴーヤチャンプルーを作ることがあるのですが、やはり何かがちがうのでしょう、格の違いを見せつけられてしまいました。2日目はJSIDきさらぎ塾主催のGANBARE NIGHT!およびきさらぎ塾2次会に参加しました。主催の塾チューターの先生方がみなさんハッピをきて、非常にフランクな雰囲気で会場は大盛り上がりでした。外国人参加者を交えた2人羽織は非常に好評で、僕個人的には参加した黒人の方が非常にうらやましかったです。そのあと2次会できさらぎ塾の諸先生方とはしゃがせて頂き、阿部先生や久保先生、浅野先生をはじめとしたご高名な先生方を前に、僕のバカっぷりを存分にお伝えすることができました。きさらぎ塾は2月が本番です。さらなる高みを目指したいと思います。最後は、京大の先生たちと3次会に行きましたが、僕は途中でさくっと寝てしまい、いつも通り京大の先生方にご迷惑をおかけしました。

きさらぎ塾2次会 いろいろ粗相をしてしまいました。

 今学会は、僕にしては珍しくあまり外をうろうろしないで、ひたすら学会場にこもってしまいました。肝心の癌関連の研究発表をあまり聞けなかったのが残念でしたが、それでもそれなりに楽しめた(勉強になった)学会でした。来年4月からしばらく日本を留守にします。おそらく来年は参加できないので、再来年阪大主催の会で海外参加者として2年間の研究結果を報告できたらうれしく思います。

平成24(2012)年12月20日掲載

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