第105回近畿皮膚科集談会プログラム 2012.7.3update

○一般演題(口演7分+討論2分)
○スライド供覧(口演3分+討論2分)
  各演者、座長の先生ともに、時間厳守でお願いします

▽事務局よりお知らせ
     ※ ランチョンセミナー終了後「皮膚の科学論文賞」の表彰式があります
  受賞者は→こちら
【クールビズのご案内並びにお願い】
集談会当日は猛暑時期ですので大変暑くなる事が予想されますが、近畿皮膚科集談会では省エネルギー対策として冷房の適正化、照明の部分消灯などの節電対策に協力いたします。ご参加の皆様には、ご不便をおかけいたしますが、ご協力いただけますようお願いいたします。尚、ご参加の先生方におかれましては上着・ネクタイ等を着用せず、軽装でのご参加を歓迎いたします。また、学会スタッフもクールビズに取り組みますので、ご理解の程、お願い申し上げます。  


 
9:00〜

受付開始

9:20〜9:25 開会の辞 十一英子 第105回近畿皮膚科集談会会頭

9:25〜10:15 感染症 座長  小西啓介 (京都市立病院皮膚科)
1 混合型濾胞性リンパ腫の経過中に発症した成人水痘の1例 ○丸山彩乃、小泉佳奈、水野麻衣、吉良正浩(市立池田)
2 顔面に生じたMycobacterium chelonae感染症の1例 ○金久史尚,末廣晃宏(大津市民)
3 皮膚および皮下に生じたMycobacterium intracellulare感染症の1例 ○亀井利沙、溝口奈穂、中井大介、松本考平、野口亮介、池上隆太(大阪厚生年金)
4 皮膚Mycobacterium abscessus感染症の1例 ○丸田直樹、登谷晶美、加来 洋、中川雄仁(福井赤十字)、西村陽一(福井市)
5 多発皮下膿瘍を合併したToxic shock like syndromeの1例 ○戸田和美、寺村和也、加藤 威、藤井紀和、中西 元、田中俊宏(滋賀医科大)、松村一弘(同・救急・集中治療部)
6 Toxic shock syndromeの一例 ○山田良則,伊藤令子,尾藤三佳,田嶋佐妃,坂元花景,小西啓介(京都市立)、森 一樹(同・救急科)、尾本篤志(京都第一赤十字・糖尿病・内分泌・リウマチ内科)


10:15〜11:00 薬疹、薬剤関連 座長 片岡葉子(大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター皮膚科)
7 クラビット(R)(レボフロキサシン:LVFX)点滴によるアナフィラキシーショックの一例 ○末廣尚美、中坪径子、古松 茜、鬼木俊太郎(西宮市立中央)、福島清春、齋藤宣之(同・内科)
8 C型肝炎に対するIFNα-2a+リバビリン療法で生じた乾癬様皮疹にNBUVB照射が有効であった一例 ○若林浩子(西陣)、葛西恭一(同・内科)、加藤則人(京都府立医大)
9 アダリムマブ投与中に肺感染症を合併した尋常性乾癬の4例 ○林 美沙、岡田みどり、平野亜由子、東山真里(日生)、森田真也、笠山宗正(同・総合内科)
10 ビスホスホネート関連顎骨壊死(BRONJ)が示唆された1例 ○益野由香、笹橋真紀子、近藤摂子(洛和会音羽)、西岡道規(同・口腔外科)
11 プロピルチオウラシル(PTU)内服開始後早期にANCA関連血管炎が生じた1例 ○水守絵里、大塚俊宏、中村敬(淀川キリスト教)、吉田也恵(同・呼吸器内科)、吉村一裕(同・病理診断科)


11:00〜11:45 悪性腫瘍 座長 是枝 哲(天理よろづ相談所病院皮膚科)
12 表皮嚢腫より発生した未分化有棘細胞癌の一例 ○徳永茉以、登谷昌美、遠藤雄一郎、藤澤章弘、谷岡未樹、宮地良樹、(京都大)、加藤真弓(高槻赤十字)
13 集学的治療により3年間再発転移を認めていないStageWのメルケル細胞癌の1例 ○森本彩,水谷浩美,和田誠,花田圭司,竹中秀也,加藤則人(京都府立医大)
14 下肢に生じた悪性線維性組織球腫(MFH)の2例 ○大森麻美子、上野充彦、小川真希子、長野 徹(神戸市立医療センター中央市民)、東田由香(神戸海星)、村西浩二(社会保険神戸中央)、大郷典子(神戸市)
15 若年男性の軟部組織に発症した血管肉腫の2例 ○辻花光次郎、大橋理加、辻岡 馨(日本赤十字社和歌山医療センター)、片山泰博、富田浩一、奥村慶之(同・形成外科)、奥田昌也(同・呼吸器外科)、西端和哉(和歌山市)
16 診断に苦慮した頭部脈管肉腫の1例 ○大谷麻莉、加茂理英、今西久幹、堀口悠衣、石井正光(大阪市大)
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−−−−−−−−−− ランチョンセミナー準備 −−−−−−−−−−

ランチョンセミナー 座長 十一英子(京都医療センター皮膚科)
12:00〜12:55
 
 講演: 「乾癬に対する分子標的治療薬」
演者: 大槻マミ太郎 先生 (自治医大皮膚科教授)
抄録: モノクローナル抗体をはじめとする生物学的製剤は、種々の免疫疾患や悪性腫瘍に対する治療を変貌させつつある。皮膚科領域でも抗TNFα抗体製剤の承認に伴い、Biologic eraとも呼ぶべき乾癬治療新時代の幕が切って落とされ、2010年1月承認の抗TNFα抗体製剤のインフリキシマブとアダリムマブ、そして2011年3月に新たに発売された抗IL-12/23 p40抗体のウステキヌマブを加えた3剤が、乾癬および乾癬性関節炎に対して使用可能となっている。これら3剤を包括した使用マニュアルが日本皮膚科学会によって作成され、学会が承認した基幹病院に新規導入を限定する形で市販後調査が進められている。
高分子の抗体医薬開発の潮流はとどまるところを知らず、抗IL-23p19抗体、抗IL-17抗体や抗IL-17受容体抗体、抗IL-22抗体、そして抗IFNα抗体などの新規治験がひしめき合う中、実はJAK阻害薬をはじめとする低分子のキナーゼ阻害薬の開発も、リウマチ領域と背中合わせで急ピッチに進められている。本講演では、現在使用されている抗体製剤3剤の使用状況や安全性情報から浮き彫りになった問題点を提示するとともに、今後乾癬で承認が見込まれる高分子と低分子の分子標的治療薬を幅広く俯瞰し、将来の展望についても私見を述べたい。
 

12:55〜13:05 「皮膚の科学」論文賞 表彰式

受賞者一覧(五十音順)

10巻3号 竹内聖二先生(神戸大)
    骨髄性プロトポルフィリン症の6例:1例の遺伝子解析症例を含む
10巻6号 種村 篤先生(大阪大)
    尋常性白斑に対する活性型ビタミンD3外用と紫外線照射併用療法の有効性についての検討
    -活性型ビタミンD3外用に日光浴もしくはナローバンドUVB照射を併用した患者群の比較-
10巻6号 東 禹彦先生(堺市)
    Retronychia:Proximal ingrowing nail(後爪郭部爪刺し)の3例


−−−−−−−−−− ランチョンセミナー片付け −−−−−−−−−−

13:10〜13:50 リンパ腫、組織球系腫瘍、IgG4関連疾患 座長 吉川義顕(大津赤十字病院皮膚科)
17 ランダム皮膚生検にて診断しえた血管内リンパ腫の1例 ○樋口久里子、栗本貴弘、三宅宗晴、大磯直毅、川田 暁(近畿大)
18 老人性血管腫からの皮膚生検が診断に有用であった血管内大細胞型B細胞リンパ腫の1例 ○池田 彩、大島衣里子、宮本麻美、永松麻紀、宮崎明子、小澤健太郎、田所丈嗣(大阪医療センター)詫間智英子、玄 富翰(同・脳卒中内科)
19 皮膚Rosai-Dorfman病の1例 ○佐藤真美、植田郁子、岡本祐之(関西医大枚方)、南 路子(枚方市)、阿南 隆(札幌皮膚病理診断科)、木村 鉄宣(札幌皮膚病理診断科,Ackerman記念札幌皮膚病理研究所)
20 高齢者に生じたRosai-Dorfman病の1例 ○櫻井謙次(天理よろづ相談所)、加来 洋(札幌皮膚病理研究所)、村田光麻(京都大)、是枝 哲(天理よろづ相談所)
21 皮下結節の生検を契機に診断に至ったIgG4関連疾患の一例 ○岡本奈都子、野々村優美、林 雄二郎、十一英子(京都医療センター)、山本鉄郎(同・病理診断科)


13:50〜14:25 良性腫瘍、母斑症、血栓症など 座長 小澤健太郎(大阪医療センター皮膚科)
22 乳頭部に発生したApocrine Poromaの1例 ○穀内康人、黒川晃夫、上田英一郎、森脇真一(大阪医科大)、辻 求(同・病理学教室)
23 ステロイドで内服治療を行った皮膚血管腫の2例 ○椋棒圭子、吉岡 希、磯貝理恵子、山田秀和(近畿大奈良)
24 紅皮症を契機に入院し、判明したKlippel-Trenaunay症候群の1例 ○東前和奈、松本玲子、瀧玲子、戸田憲一(田附興風会・医学研究所・北野)
25 表在性血栓性静脈炎(Superficial Venous Thrombosis : SVT)症例の検討 ○坂井浩志、片山利枝、日野上はるな、調 裕次(NTT西日本大阪)
26 脛骨前粘液水腫の1例 ○岩井謙治、田邉 洋(兵庫県立塚口)
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特別講演 座長 十一英子(京都医療センター皮膚科)
14:25〜15:15
 
 講演: 「糖尿病足病変ガイドラインとトピックス」
演者: 河野茂夫 先生 (京都医療センターWHO糖尿病協力センター長)
抄録: 糖尿病足病変(diabetic foot)に罹患する患者が増加している。糖尿病足病変は一般に難治性であり、足切断率が高いことが特徴である。また、足病変は長期間に及ぶ治療の後に治癒しても再発率が高いだけでなく、脳梗塞や虚血性心疾患などを生じて、患者のQOLやADLが大きく損なわれることも多い。患者のQOLやADLを守るためには、患者の足の病態に即した予防的フットケアに心血管障害の治療を加えたトータルマネージメントが重要である。
わが国では2008年4月から糖尿病合併症管理料として糖尿病フットケア指導管理料が新設された。が、施行するにあたって、看護師の人手不足や実施場所の問題を始め、フットケア技術向上のための継続研修システムの未整備など運営面で様々な障壁も内在していることが明らかとなってきた。
さらに、我々が手本としてきた欧米の糖尿病フットケアシステムにも変化が生じてきている。英国などでは糖尿病足病変による足切断率に地域差や施設差が存在し、その格差が数倍にも及ぶことが明らかになった。また、ヨーロッパのフットケア専門施設でも国際ガイドラインに則した診療が必ずしも充分に行われていないことも示されている。これに対して英国では、「足病変がすぐに改善しなければ、専門家チームに紹介するように言いなさい。」というカードを糖尿病患者に配布する試みも始まっている。
欧米先進国では、フットケア外来の“量”を増やす時代から、フットケアの診療の“質”を重視する時代に、フットケアの標準化を推進させる時代から、”patient-oriented”な“専門性”の時代へと変化してきている。
本講演では、糖尿病フットケア診療のトピックスと、新しい国際ガイドラインについて言及する。
 

−−−−−−−−−− 休 憩(時間調整) −−−−−−−−−−


15:25〜16:05 治療 座長 堀川達弥(西神戸医療センター皮膚科)
27 陰圧閉鎖療法により良好な創傷治癒を得た糖尿病性足壊疽の1例 ○小野さち子、嘉山智子、湊 はる香、太田深雪、大西里佳、立花隆夫(大阪赤十字)
28 ピロカルピン塩酸塩内服が有効であった特発性分節性無汗症の1例 ○指宿千恵子、西岡美南、福田佳奈子、白井成鎬、佐々木祥人、足立厚子(兵庫県立加古川医療センター)、上田正登(加古川市)
29 分子標的治療薬による爪囲炎にアダパレン外用が効果的であった2例 ○五木田麻里、小猿恒志、仲田かおり、堀川達弥(西神戸医療センター)
30 当科におけるMohsペースト施行例の検討 ○廣瀬千治、多田英之、飯田秀之(奈良県立奈良)、天内陽子 (同・皮膚排泄ケア認定看護師)
31 フッ化水素酸による化学熱傷の1例 ○清水奈美、岡林 綾、大霜智子、中川浩一(富病)、石名 航(和泉市)

16:05〜16:45 爪、白斑など 座長 近藤摂子(洛和会音羽病院皮膚科)
32 接触皮膚炎により生じた爪甲鉤弯症の1例 ○東 禹彦(堺市)
33 ケラチン16遺伝子のN125Sヘテロ変異を認めた先天性爪甲肥厚症の母子例 ○金澤伸雄、稲葉 豊、古川福実(和歌山県立医大)、櫻根義久(田辺市)、中野 創、澤村大輔(弘前大)
34 Eosinophilic, polymorphic, and pruritic eruption associated with radiotherapy ( EPPER ) の1例 ○島本紀子、吉川義顕(大津赤十字)
35 2011年に経験した砂かぶり様皮膚炎 ○大郷典子(神戸市)
36 内臓逆位症および輸血後C型肝炎に発症した混合型尋常性白斑の1例 ○山田瑞穂、種村 篤、片山一朗(大阪大)
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16:45〜17:25 紅斑症、膠原病、水疱症、膿疱症 座長 國行秀一(大阪市立総合医療センター皮膚科)
37 Sweet病様症状を繰り返す女性例 ○小猿恒志、五木田麻里、堀川達弥(西神戸医療センター)
38 クインケ浮腫として加療されていた皮膚筋炎の1例 ○吉岡詠理子、遠山知子、岸田寛子、吉田直美、西野 洋、片岡葉子(大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター)
39 Brunsting-Perry type localized cicatricial pemphigoidの1例 ○田島翔子、菊澤亜夕子、高井利浩、村田洋三、熊野公子(兵庫県立がんセンター)、橋本 隆、福田俊平(久留米大)、三浦春城(明石市)
40 マイコプラズマ感染により誘発された急性汎発性発疹性膿疱症の1例 ○岡 亜希子、尾藤利憲、田口久美子、岡 昌宏、錦織千佳子(神戸大)
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17:25

「閉会の辞・次期会頭挨拶」

國行秀一(大阪市立総合医療センター皮膚科)
     
    次回 第106回近畿皮膚科集談会開催予定
(第438回大阪地方会・第431回京滋地方会)
平成25年7月21日(日)
会場:大阪市立総合医療センターさくらホール