乾癬の疫学
1999年6月9日改訂板(新たなデータが入り次第随時入れ替えます 西田)
●日本での推定患者数5〜10万人。1997年日本乾癬学会に登録された症例数は21.726例
参考グラフ1986-1993年の推移●発症年齢
35歳をピークとするが、女性は10歳と50歳代をピークとする2峰性。同様の報告は米国などでも報告
参考グラフ「乾癬の発症年齢」1991年●男女比
2:1と男性に多い(日本) しかし諸外国の報告では一定していないので必ずしも男性に多いとはいえない。中国=1.4:1(男>女)
クウェート=1.5:1(男>女)
アメリカ=1:1.2(男<女)
アメリカ=1:1.3(男<女)
韓国=1:1(男=女)●家族歴
血族結婚1%、家族内発症5%。諸外国では家系内発症は日本より高い。●悪化要因
気候因子、ストレス、外傷、感染症など
悪化する季節は冬67.3%、春32.7%、秋22.3%、夏18.3%
酒、たばこ、コーヒーなどの嗜好品による悪化報告もあるが必ずしも一定の結論は得られていない
●既往・合併症
高血圧、糖尿病、高脂血症、歯牙感染、扁桃炎、肥満、肝炎など●重傷度
軽症39.3%、中等症47.7%、重症13.0%
(11.404例中:日本乾癬学会1991)●初発部位
頭30%、肘20%、膝20%、その他30%
●人種差
日本
0.025%
吉川邦彦他(1971)
0.024%
松本他(1980)
0.13%
麻生和雄他(1984)
中国
1.7%
Shao et al(1992)
1.2%
Lin et al(1993)
韓国
1.1%
Park et al(1992)
シンガポール
1.1%
Goh et al(1994)
スリランカ
0.4%
文献引用
クロアチア
1.6%
Baris-Drusko et al(1989)
クウェート(小児)
0.3%
al-Fozan et al(1994)
南米アンデス
0.0%
Comvit1962)
アメリカ
0.5%
johnson et al(1978)
2.3%
Fleischer et al(1993)
ノルウェー
1.4%
Braaten et al(1989)
1.4%
Falk et al(1993)
スウェーデン
1.4%
Hellgren(1967)
1.4%
Lindegard(1986)
オランダ
1.7%
Cats et al(1977)
デンマーク
2.9%
Brandrup et al(1981)
フェロー諸島
2.8%
Lomholt(1963)
イギリス
2.0%
文献引用
ドイツ
0.6%
文献引用
小澤 明:乾癬の疫学、日皮会誌、105:1584-1587,1995
小澤 明:乾癬の疫学、乾癬とシクロスポリン、1994