ランチョンセミナー 座長:戸田憲一

講演 アトピー性皮膚炎 Skin Wars---How can we win the war?
演者 瀧川 雅浩 先生
  浜松医科大学医学部附属病院 病院長
略歴
1970年9月 京都大学医学部卒業       
1977年10月 米国エール大学医学部病理学教室留学
James Hudson Brown Fellowship
1983年7月 連合王国ウェールズ、ウェールズ国立大学皮膚科教室にて研究に従事(島津科学振興財団援助による)
1983年9月 浜松医科大学皮膚科助教授
1990年10月 浜松医科大学皮膚科教授
2010年4月 浜松医科大学医学部附属病院 病院長
現在に至る
   
 主な
所属学会
日本皮膚科学会(評議員、理事(平成12〜18年)、静岡地方会会長)
日本研究皮膚科学会(評議員、理事(平成4〜9年))
日本皮膚悪性腫瘍学会(理事)
 抄録 アトピー性皮膚炎(AD)の治療は、原因・悪化因子の除去、スキンケアー、薬物療法の3本柱からなっている。ADの臨床的特徴はかゆみであり、かゆみを引き起こす様々な因子を見つけ出し、取り除くことが基本となる。その上で、バリアー異常を是正するために、積極的に保湿剤を外用することを患者に勧める。どのような保湿剤がbestかは、患者の肌との相談になる。ある患者に良い保湿剤でも、他の患者にはあわないことがあるので注意する。薬物療法には、ステロイドやプロトピックの外用、抗ヒスタミン薬、ネオーラルなどの内服がある。患者の発疹の程度により、これらを選択していく。ADの治療は長期間にわたるSkin Warsである。しっかりとした戦術を立てながら、患者とともに治療していくことが大切である。
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