学会参加印象記

第24回日本アレルギー学会春季臨床大会

「事務局長通信:バックステージより愛をこめて」
事務局長 室田浩之

 本大会で事務局長を担当しました室田です。このような大きな大会の運営には不慣れなため何かと不備もあったかと存じます。皆様のご協力のおかげで無事盛会に終了することができました。この場をお借りして御礼申し上げます。
片山教授より大会内容の紹介がございましたが、私よりいくつか大会の裏エピソードをご紹介させていただきます。
 
 ロゴマーク:たこ焼きと肥満細胞の融合はこうして生まれた

 片山先生「ロゴマークを作ろう。考えてみてくれないか?」
 室田「え、私がですか?」
奇妙なロゴマーク作成秘話はこのような片山先生からのお話で立ち上がりました。片山先生はかねてより私が紙カルテに描く皮膚病変の絵やプレゼンテーションに用いる自作のイラストを評価してくださり、私の行く末として場末の似顔絵描きとしてやっていけるだろうという将来の展望までいただいておりました。そのような経緯もあり、当初は大阪大学のマスコット「ワニ博士」や地域の「ゆるキャラ」などの利用を考えましたが、全くのオリジナル作成を手がけることにいたしました。片山先生からはさらに具体的に「キャラが手旗信号でナビゲーションする」という指示をいただきました。
大阪は「千成瓢箪(ひょうたん)」のイメージがあります。まず瓢箪の上のふくらみに顔を描いてみたところ意外にかわいいものとなりました。しかしアレルギーと何の関係もありません。アレルギーといえば肥満細胞です。「そうだ!瓢箪の2つのふくらみを肥満細胞にすればどうだろう?」そこで2つのふくらみを肥満細胞らしく描き、2つとも顔を入れました。かわいいのですが今度は瓢箪に見えないのです。奇跡はここで起こりました。「瓢箪を諦めてふくらみの1つをたこ焼きにしてみよう・・」。この機転があのロゴマークを生み出しました。次に手旗信号のメッセージです。手旗信号で上げている旗には“tolerance(寛容)”、下げている旗には“recurrence (再発)”という思いを込めました。いかがでしたでしょうか?

 ポスターには大阪の古地図

 大阪は運河が発達しており、古地図に記された水脈はまるで脈管のようです。山下和正様のご協力により、所蔵されておられる古地図をポスターに使うことができました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 
 なぜホームページに「太陽の塔」の「未来の太陽」が?

ホームページの左下に「未来の太陽」が描かれているのにお気づきの方がいらっしゃったかと思います。私どもの教室の窓の外には「太陽の塔」が見え、その風景がホームページのバナーになっています。「太陽の塔」の裏には黒い太陽「過去の太陽」があり、大阪大学の方に向いているのでなんとなくソワソワしてしまいます。でも「太陽の塔」は未来を向いていると言われています。つまり私達は同じ方向、「未来」を向いているのです。この意味において「太陽の塔」は“未来にナビゲーションする羅針盤”とも言えましょう。
「未来の太陽」を是非使わせていただきたいという申し出に岡本太郎記念館の許可をいただき念願がかないました。関係各位に改めて御礼申し上げます。


 
 海外からの招請講師

1) 雲の上の存在!?Zuraw教授と片山教授
ルビー先生のご尽力によりWAO-JSA合同のレクチャーが企画され、Bruce L Zuraw教授にHAEについてご講演いただきました。レクチャーの前に打ち合わせ室でZuraw教授と片山教授がお話されていたのですがお二人とも身長が2メートルクラスと高く、会話を見上げる私にとってお二人はまさに雲の上の存在でした。

2) 大変な親日家 Lack教授
今回、ピーナッツアレルギーが経皮感作されることを発表され世界的な注目を集めたGideon Lack教授が初来日されました。日曜日朝6時半頃、私はスタッフ室に向かっていくエレベーターの中で疲れたLack先生に偶然お会いしました。フライトが9時間遅れたために前の日の深夜に到着されたとの事。翌日早朝には日本を去るため是非日本の文化を知りたいとリクエストがございました。医局スタッフが「たこ焼き」と「みたらし団子」を振る舞ったところとても喜ばれ、「みたらし」という言葉を真剣に覚えてらっしゃいました。さらにおどろいたのは初来日でいらっしゃるにも関わらずお箸を上手に使われる事です。実は大変な親日家でロンドンではかなりの頻度で和食を楽しんでいらっしゃるそうです。大会終了後も遅くまで残られ日本の文化やアレルギーについて議論しました。次の朝大丈夫かなと心配したところ「飛行機で寝るからいいんだ」とおっしゃいました。本当にパワフルな方でした。


2012年5月 室田浩之