学会参加印象記
第24回日本色素細胞学会学術大会in長浜
2012年11月11月24日―25日(滋賀県)
種村 篤
   
 11月24日―25日、第24回日本色素細胞学会学術大会in長浜に片山教授・田中真理先生・壽順久先生・高橋彩先生らとともに総勢5名で出席しました。大阪で生まれ育った私ですが、長浜で滞在したのは今回初めてでJR大阪駅から新快速で揺られること1時間半、何か小旅行?をした気分になりました。ただ前日の23日、同施設で色素斑班会議に出席後一旦帰宅したため、長浜を二往復することとなったにも関わらず、長浜市街地および長浜城見学が出来ず少し残念でした。
さて、この学会は色素細胞(+メラノーマ)に関わる基礎研究および臨床研究を中心とした内容を討論する学会で、臨床医と基礎研究者が完全融合した他の皮膚科関係学会にはあまりない特色が持ちます。その意味で、メラノソーム蛋白の三次元構造解析・電荷などの影響を報告する生化学・物理学分野からの発表もあり、私のような臨床医には非常に難解なものも含みます。ただ、学会メンバー数が200人弱という小規模なこともあり、参加される先生方は非常にフレンドリーであり、各分野のエキスパートの教授でも気さくにお話して頂ける点が醍醐味だと感じました。ある教授とお話した折、この学会を称して1)familiar2)encourage3)small group gatheringが特徴でしょうとお聞きし、正に色素細胞に関わる研究を真摯に考え楽しんでいる人たちの集まりと実感しました。実際懇親会では、来年の本学会会頭を当科片山教授がされることもあり、國貞会長、錦織次期会長、それに今回会頭として尽力された長浜バイオ大学 山本博章教授などから有意義なご意見を多数頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。
また、今回は国際色素細胞学会理事カンファレンスも同時に行われたこともあり、フランス・イタリア・インドなど各国からの先生方も来られ活発なディスカッションが行われました。尋常性白斑とランゲルハンス細胞に関する私の発表でもいくつかご質問を頂き、大変良い経験になりました。私がこの学会に入会させて頂いた頃はお恥ずかしながら、「色が白いか黒いかはメラニンによって規定され、メラニンは色素細胞が作りメラノソームがその産生器官である。」程度の知識であったような気がします。しかし、この学会に参加するうち、その奥に潜む分子生物学的機序、遺伝学的背景、形態学的アプローチに加え、メラノーマに代表される腫瘍学や皮膚免疫学的考察など多岐にわたる知識を皆で共有し、色素細胞あるいはメラノーマの本質・関連疾患の病態に迫っているものであると痛感致しました。来年本学会を大阪大学皮膚科が主催することも見据えており、私にとって非常に気の引き締まる学会でもありました。

平成25年11月16日(土)~17日(日)
第25回日本色素細胞学会学術大会(大阪)
http://derma.med.osaka-u.ac.jp/jspcr25/
平成24(2012)年11月25日掲載