最終更新日 98.7.21
大阪乾癬患者友の会 会報
−平成11年12月3号−



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明日を信じよう ゆっくりと     

しかし、着実に動き始めました

HP版は一部会報と異なるところもございます。詳しくは会報をご覧下さい

 も く じ

3道府県患者会によるPR活動
乾癬学習懇談会in京都
学習会参加者名簿からの都道府県別患者参加者
京都乾癬学習会感想文について 阪大病院東8階病棟ナースチーム
北海道より京の都へ旅日記 北海道「乾癬の会」H氏
豊富温泉に行くには? 北海道「乾癬の会」O氏
豊富温泉湯治を体験して 阪神虎夫氏
コラム「日光浴について」 阪大皮膚科 小阪 博
お知らせ
編集後記 編集委員

 

大阪乾癬患者友の会会報   2号 1999.7発行

大阪乾癬患者友の会会報 創刊1号 1999.5発行

注意1:医療関係者以外のお名前はイニシャルにしております(実名等の記載があればご連絡下さい)
注意2:漢数字は数字に変換しています
 


飛翔、新たなる出逢いを目指して、、、、、、、。
新しい組織が関西に、熱い期待を担って今誕生しました。

発行 大阪乾癬患者友の会事務局
日生病院皮膚科事務室内
編集 準備委員有志


 
京都洛北 宝ケ池につどいました
北海道、三重、大阪、初顔会わせ、乾癬学習懇談会
 
3道府県患者会によるPR活動
 
皆さんこんにちは。寒さ厳しい日々を迎えお風邪などひいておられませんか、また肌の調子、関節の具合など如何でしょうか?
会報第3号大変おそくなりましたことをまずおわび申しあげます。
さる9月4日、5日京都市左京区宝ヶ池、国立京都国際会館において、第14回日本乾癬学会主催の学術大会が開催されました。2日間にわたる大会に並行する形で、国際会館内ロビーにおいて、北海道「乾癬の会」、三重県乾癬の会、茨城県乾癬の会、大阪乾癬患者友の会の4道府県共催による「乾癬患者の会コーナー」を併設し、4日は午前8時より午後4時まで、5日は午前8時より正午まで長時間にわたり、乾癬患者会の存在と活動をアピールしました。
早朝より続々と集合される全国の皮膚科医師、研究者、医薬品関係者、など、ロビーにあふれるばかりの医療関係者で学会などに縁のなかった私ども友の会世話役1同が想像できなかった程の熱気を感じました。
大阪乾癬患者友の会としては会報第1号を300部程度用意し、参加医師や医療関係者に配布しました。
4道府県の患者会を紹介する大型パネルの前では、多数の先生方が熱心に読まれている姿が印象的で、患者会の活動に関心を持たれていることを強く実感した次第です。
午後4時PR活動を終了し、世話役1同地下鉄で京都駅に移動、駅前のホテル京阪京都内にある「美濃吉」にて北海道、三重、大阪の3道府県の患者会役員の打合せを兼ねた初顔合わせを行いました。北海道「乾癬の会」からはH会長、他2名、三重県乾癬の会からはI会長他4名大阪の友の会からは7名参加しました。
さて5日は正午でPR活動を終わり、舞台を学習懇談会会場となるルームC2に移し、出席者の椅子を対面になるように配置し、参加者の来場を待ちました。
 
 
乾癬学習懇談会in京都
 
午後1時より学習会が始まり、第1演題は日生病院の東山先生による「乾癬の原因と治療」第2演題は滋賀医科大学の段野貴1郎先生による「日常生活の注意点」でした。
両先生は予定を20分オーバーする熱演で参加者に改めて乾癬のなんたるかを再認識する印象深い講演となりました。特に治療法のローテーションセラピーや乾癬に影響ある食事の内容や滋賀医大で実施されているゲッケルマン療法は乾癬患者自身の現在の治療取り組みに大きな影響をもたらす内容でした。
会場には当初予想をはるかに上回る147名の出席者で埋まり、列席の先生方も日本乾癬学会理事長手塚正先生、阪大医学部教授吉川邦彦先生、北大医学部助教授小林仁先生、元三重大医学部教授、現四日市市立病院皮膚科谷口芳記先生、米国カリフォルニア大学ジョン、クー教授など予想もしなかった第1級の乾癬研究学者の飛び入り参加に会場も役員も興奮気味でした。緊張の波が伝わったのか乾癬についての質疑応答の場では、北海道H氏のたくみな司会進行によってもなかなか質問の輪が広がらず質問を催促する場面もしばしばありました。
しかし、粛々と学習会は進行し最後に日本乾癬学会理事長手塚正先生のあたたかいご挨拶とご助言を頂き、無事学習懇談会は終了しました。
最後になりましたが、このような機会を与えて頂いた日本乾癬学会理事長手塚正先生、第14回学術大会主催者、京都府立医科大学安野洋1先生、事務局岸本3郎先生並びに講演を快く引き受けて頂いた東山真里先生、段野貴1郎先生に紙面をかりて厚くお礼申しあげます。また患者会コーナーを明るく引き立てたカラーパネルその他の製作にご尽力頂いた大阪大学医学部皮膚科学教室の西田健樹氏や同大学医学部付属病院東8階病棟ナースチームの皆さん大変お世話になりました。心からお礼申しあげます。
 

学習会参加者名簿からの都道府県別患者参加者

 
大阪 48名
兵庫 11名
京都  8名
奈良  8名
愛知  7名
三重  4名
北海道 3名
岡山  3名
滋賀  2名
神奈川 2名
岐阜  2名  
東京、沖縄、福井、石川、広島
香川、愛媛、徳島、各1名
 

京都乾癬学習会感想文について

 
「乾癬学習会in京都」においては全国からの仲間の集いの場となり、用意していた百脚の椅子が足りなくなり準備委員が急いで20脚追加、それでも足りなくなり受付の椅子を会場内に運び込みましたが、それでも不足、とうとう会場の後ろでは立ち見の人があふれるほどの大盛況のうちに幕を閉じました。
今回参加者の皆さまに感想をお聞きしております分をご報告いたします。
 
感想文回収数は全56枚(うち男性28、女性23、無記入5)でした。 
 
1・どちらかの患者会に入会しておら  
 れますか?
 
 はいってない   22名
 北海道        2名
 三重          1名
 大阪        30名
 無記入        1名
 
2・あなたの現在の症状はどのタイプで 
 すか?
 
 尋常性乾癬    47名
 関節症性乾癬     9名
 膿疱性乾癬       5名
 乾癬性紅皮症     1名
 わかりません      4名
 
3・発症して何年経ちますか?
 
 平均14、8年(2ヶ月〜40年)
 
4・現在の症状について、痛みとかかゆ  
 みがありますか?
 
 関節の痛み なし   30名
         あり   10名
 患部のかゆみなし   16名
         あり  33名
 
5・乾癬について知りたいことがありますか?
 
○献血にいった時、乾癬の人はダメといわれたが、どうしてなのか?
○ 漢方による、治療法の効果、療法について知りたいです。
○関西の(乾癬に効く)温泉についての情報を知りたいです。
○関節症性乾癬の原因と治療法、日常生活での注意が知りたいです。
○乾癬は膠原病と合併することがよくあるですか?。
○ 乾癬のかさぶたを取りたくなり、すぐ掻きむしるが、悪くならないか?ばい菌が入ったりしないでしょうか?
○ 入院中は、症状コントロール良好だが、退院すると悪くなるのはなぜですか?
○ ステロイドは使わなければいけないのでしょうか?
○ 新薬の開発状況が知りたいです。
○ 症状の状態の良い時の薬の減らし方、変え方について知りたい。
○ アメリカにおける治療法について知りたいです。
 
6・乾癬の会についてご希望があれば述 
 べて下さい。
 
○また、このような会を開いて頂きたいです。
○各県にこのような会ができればよいと思います。
○民間療法なども含めて、いろいろな情報が知りたいです。
○ 北海道「乾癬の会」を見習って、 
大阪乾癬の会もひとりでも多くの会員さんに参加を頂き、活動の内容を充実させて喜んで集まれるオアシスのようになればと希望しております。
○ 食事会などもして欲しいです。
○ 三重の会でありましたが、ひとりで温泉に行くには抵抗がありますので、「みんなで行けば怖くない」ということで、行けたら良いと思います。
○ もっと乾癬の会の宣伝をしても良いのではないでしょうか。
○ 会員の方々とのお話の時間がもっとあればと思います。
 
7・今回の懇談会について感想を述べて下さい。
 
○ たくさんの参加者でびっくりしました。
○ 講演を聞いて乾癬の病気の何たるかが、少しずつわかってきました。
○ 今までは、1生治らない、全身に広がるなど、悪い事ばかり聞かされ、投げやりな気持ちになっていましたが、会に出席し、学習することによって希望が持るようになりました。
○ スライドを見せて頂き、正常な皮膚と私たちの皮膚の違いがはっきりしているのに、驚きました。治療の方法もよくわかり、いろいろと自分なりの工夫をして治療に専念し、皆さんとお話出来ることを楽しみにします。
○ 乾癬についてそれなりに勉強してきたつもりでしたが、まだまだ勉強が足らない部分があって、とてもためになりましたが、学習会がもう少し時間があればと思いました。
○ 質疑応答は全体ですることも、他の人の意見が聞けるので良いと思いますが、個人相談もあれば聞きたいことがたくさんあるのですが、、、。
○ 今までステロイドを使っていて、周囲からやめたほうがいいと言われ、医者に相談せずに使用中止して、ひどい離脱症状になりました。しかし薬とうまくつきあっていくことが大切だとわかりました。
○ 今まで、身近に乾癬の方を知らないので、「自分だけがなぜ?」という気持ちで悲しく思っていました。もう1度皮膚科へ行ってしっかり治療を受けようと考えなおしました。
○ 悩みを聞いてもらえる人ができたことをうれしく思います。
○ スライドを見て、治っている画像を実際拝見し、勇気付けられました。
○ 「自由に語ろう」のスローガンのもとで、ひとりひとりが気兼ねなく話し合える場であると思う雰囲気では無いように思い、少し堅苦しい感じがしましたが、、。
 
というように、1部の紹介となりましたが、皆さんの率直なお声を聞き事が出来ました。これらのご意見を今後の会の活動に活かしていけたらと思います。他にも、ご意見等ありましたら、事務局あてにお知らせ下さい。
アンケートにご協力下さった皆さま方ありがとうございました。
 
大阪大学医学部付属病院
東8階病棟ナースチーム
佐藤 山根 堀井

 

 

コラム1「日光浴について」(会報2号掲載より)

 恩師の皮膚科学教授が学生であった私達に話されたところによると:尋常性乾癬はヨーロッパに多い病気であること。中でもある民族に多いということ。北欧に住む患者さんは光の満ちている夏に仕事をできるだけして、光の乏しい冬には中東の湖のほとりで日光浴をして過越す。ーというようなことを記憶(古いことなので記憶を修飾してしまっているかもしれない)している。そのため患者さんと日光浴の話をしている折、標高がマイナスで空気が濃く、周りを乾燥した丘に囲まれた塩水湖の畔で、デッキチェアで読書する人たちの幻想が、時々脳裏に浮かびます。
 


コラム2「日光浴について」

 南カリフォルニアのサンディエゴに留学していた頃、よく週末に動物園に出かけたが、しばしば、大変若い赤ちゃんを連れた母親を見かけました。ある時、たまりかねたお母さんに「赤ちゃんの歳は幾つ?」と尋ねたところ「生後1日」と答えられたときには驚きました。アメリカでは出産後、だいたい翌日には退院するのですが、その足でいきなり炎天下の動物園に連れてきたそうです。
というのは、「赤ちゃんに日光をあてると賢い子に育つ」と云われているようです。
民族の歴史的背景からそう云われているのかも知れません。

乾癬相談医 Hiroshi Kosaka

 

 

 

「新たなる出会い」
北海道より京の都へ旅日記

 
北海道「乾癬の会」
T.S
 
9月5日、国立京都国際会館において、「99乾癬学習懇談会in京都」が開催されました。
第14回日本乾癬学会学術大会に昨年に続いて同時開催された患者会連合懇談会ですが、大阪、三重、茨城の3府県と北海道「乾癬の会」、並びに京都府立医科大学皮膚科講座の共催によって147名が参加した1大イベントとなりました。全国の乾癬患者にとって正に記念すべき集いとして永く記憶に留めたいと考え、ここに旅日記として書き留めます。
    * * *
さる9月3日、関西空港に降り立ち、シャトルバスで、京都に向かう。
北海道「乾癬の会」同行3人。
S.S、N.O、私。
バスは遮音壁のトンネルをひたすら走り続けて1時間半。やがて京都駅前ホテル前に到着、便利なものと感心。ところがである。駅前に降り立ったS氏開口1番。、「何だこりゃア、札幌と同じじゃないか!このあと京都に来る計画があるんだけれど、止めにしょうか、、、、。」成る程、そう言えば、眼前にタワーホテルがそびえ、人の群が往来し、車の列が途切れることなく往来する。東寺の5重塔も見えねば、本願寺のいらかも視界にない。建築設計士の彼の目にはまことに痛々しく見えたのか。「それでも、まあちょっと付き合って下さい。少し歩けば本願寺があるはずだし、その後夕食にしましょう。」と私は歩き出す。地下街を通るが、確かにS氏のぼやきどうり、札幌と変わらない。若者のファッションしかり、「いやはや、閉口。」などと口々に云いつつ程なく東本願寺に到着。3人は薄暗い堂内に上がり込んだ。ところが、1天にわかにかき曇り(古い表現ですね)。ザザザーアと来た雨が、疾風と雷鳴を運んできたのが、その直後。雨は1段と激しさを増す。車軸を流す雨?。いやバケツとたらいを同時にひっくり返すという言葉が適当か。思ったところへピカー、ドドドドーと雷鳴がとどろく。年輩の警備員も「めずらしいほどの大雨です。」と驚いている様子。。
3人は仕方なくここで雨宿りと決め込む。外をみると本願寺の正門の屋根と広い境内に降り続ける雨も何となく乙なもので、ふと羅生門の下で雨宿りする盗人が脳裏をよぎる。待てよ、。あのかみなりは雷神菅原道真の叱声か?、、、、。では次はどうなる?などとあらぬ夢想をする。とその時、その雨の中を本堂からはるか正門の方へ懸命に駆け出すカップルがある。ああ、この雨の中お気の毒になんて思わず当たりを見回すと、何か警備員が妙にそわそわ、どうやら閉門の時間らしい。しかし、雨は降り止まず、どうしょうかと3人顔を見合わせた時、本堂の向こうから若い男達が近づいてきた。なんと、小脇にビニール傘を抱えている。ありがたい。やはりこの世に仏はいるものだ。お寺の心づかいを嬉しく頂きながら、駅前地下街に戻ったのであった。
 
にこやか乾癬コーナー
 
9月4日、京都の地下鉄が京都国際会館前まで延伸されていた。便利でありがたい。
ロビーに乾癬学会参加ドクター向けの、乾癬患者会コーナーを設営する。
阪大付属病院皮膚科のナースの皆さんがにこやかにお手伝いしてくれる。彼女達の笑顔がロビーをソフトな雰囲気にイメージアップ。
受付テーブルを並べる。資料を置く。
大阪で準備された大型パネルが色彩豊か。大阪乾癬患者友の会、三重県乾癬の会、茨城県乾癬の会、北海道「乾癬の会」の紹介が簡潔にわかりやすく掲載されている。
そこには、昨年の4国高松市の会とはひと味違った明るさ、華やかさがある。これはナースの皆さんの笑顔のせいか、ドクター方の患者会への理解が広がりつつあるためか。
 
3道府県患者代表1堂に会す
 
その夜、大阪6名、三重4名、北海道3名のスタッフ計13名が初の顔合わせ会を行う。
話題は明日の会合の準備と進め方、そして今後の会のあり方を中心にそれぞれの状況を話し合った。 
特に、患者会開設まもない大阪のスタッフは明日の会合のことで頭がいっぱいの様子で、その真剣さがありがたい。
今後の全国的なつながりについては「全国組織」と形式ばらずに、個々の力を持ち寄って、情報を交換しながら力を合わせて行こう。
いわば、事務局のない連絡協力の体勢といった感じで進めて、来年も福島での再会を約す。また5日の学習会の進行は皆で協力しあって2時間という限られた時間を有効に使おうと意見1致。
三重県乾癬の会は会長が1段と若くなって動き出している。われら同行3人もすこぶる元気だが、北海道にも若いスタッフが欲しいとつくづく思う。
 
147名で学習懇談
 
午前中は昨日に引き続いて乾癬コーナーをオープン。午後1時からいよいよ学習懇談会をスタート。スタッフの顔に緊張が走る。
当初、百名は越えないだろうとの予測を遙かに越える、何と総数147名を数える参加にスタッフ大感激。少なくとも130名は患者およびその家族という盛大さである。
大阪日生病院の東山真里先生の「乾癬の原因と治療」滋賀医科大学の段野貴1郎先生の「日常生活の注意点」はスライドを使ってわかりやすいだけでなく、講演の目線をわれわれ患者の位置におく大変親しみを感じる内容であった。
昨年の愛媛大学の橋本先生の対話式講演も忘れがたい講演であったが、なるほどわが会相談役、小林仁先生おすすめの先生方の講演だけはあるなとあらためて感謝の念が湧く。
当日は、日本乾癬学会理事長手塚正先生、大阪大学医学部吉川邦彦先生、三重県、四日市市立病院谷口芳記先生、北大医学部小林仁先生、そしてアメリカカリフォルニア大学ジョン、クー先生などが出席された。そうそうたる先生方に挨拶や助言を頂こうとは予想だにしていなかったので夢のようだ。
特に、最後に手塚先生から助言の他、患者会活動の大切さに言及され、来年以降もこの会を継続したいと表明されたことは、まことに感銘深く、まさに本会の成功を証す画期的な出来事であると思う。
とはいえ、全国の患者同志の悩みは変わりなく深刻である。薬害のこと、かさむ治療費、疾病との日々の闘い。
社会的偏見との闘い。日常生活の不安など、そのため患者会が何をなすべきかが今後も問い続けられよう。
 
最後に思うこと
 
「病気は忍び足でそっと、しかし突然訪れます。健康なひとでも病気になることは避けられません。正しい生活をしていれば病気にならないという保証はないのです。難病も初めは風邪かなという感じが多いのです。」
これは北海道難病連の1患者の手記の1節である。
乾癬もまた同じで、医師から「これは治らない病気です。原因ははっきりとしないのですが、体質的な遺伝性もあるようです。」こう宣告されて愕然としたのは私だけではないでしょう。
あんなぽつぽつが何故と考えると、病気の複雑さを思わずにはいられなくなる
最近、環境ホルモンの研究がすすみ
これが内分泌系、免疫系、神経系の人体にさまざまな奇形を引き起こす内分泌攪乱物質であることが明らかになってきている。
発育異常、4肢の奇形、母乳汚染、精子の減少、行動の異常等々のなかに
皮膚の異常、つまり乾癬の原因のひとつには入らないのだろうか?。
農薬汚染や添加物による食物汚染など複合汚染が日本人を異常にしていく。
と考えている矢先、東海村で放射能もれによる汚染が発生した。何と放射能物質をバケツで汲み入れていたという。
日本人は各種の汚染に慣れっこになりつつあるのか。
振り返れば、京都駅前に降り立ったとき、思わずS氏が嘆き、O氏もうなずいた古都の町並みの変化。
汚染とまでは云いたくないが、都市環境の変化は日本の誇る京都にしてかくのごとしである。
札幌と同じじゃないかと云わせたその札幌もリトル東京と呼ばれている現実がある。
そういう都市環境の変化の中で乾癬患者やアトピー患者が確実に増えつつある。またその病根も深い。
私は今まで、最近の皮膚病が欧米型に変化してきた食事の内容が問題だと考えてきたが、基本的には日本の近代化そのものが、この根っこに存在していると考えざるをえない。
話がふくらみ過ぎた。患者会に話を戻そう。患者会の意義は「お互いを知り合うこと」につきる。他を知って己を知ることが、情報を共有する喜びと共に患者自身の力となる。これはインフォームドコンセントの基本ともなる。
京都で私は新しい出会いに遭遇した。
又都市環境の変化にも気づかされた。
互いに、知り合わねばならぬことはたくさんある。
それにしても京都本願寺で出合ったあの激しい雨は環境汚染を流し癒やす雨ではなかったか?。あの境内でとどろき渡った雷鳴は近代病を環境病とも知ら
ずにいる日本人や人類への道真があの世から発した大音声の警告と叱声ではなかっただろうか。私は今思い返してもそう信じざるを得ないのである。
 
 
 
 
豊富温泉に行くには?
 
豊富温泉の湯治の滞在方法は2つあります。ひとつはホテルや旅館に宿泊する事。
ふたつめは町営の宿泊施設「湯快宿」(ゆかいじゅく)を利用し自炊しながら湯治をする方法です。
まずホテルや旅館の宿泊費ですが、私たちがツアーなどでよく利用するニュー温泉閣ホテルの場合、1般客の1泊2日、2食は8千円からですが、5日以上の湯治目的の患者客は 6450円になります。これがシーズンオフの場合 お昼に軽食をつけて5325円にサービスしてくれます。
ですからシーズンオフに利用すると宿泊費は1週間で31950円かかります。そのほか、「ふれあいセンター」という入浴施設の入館料が1日420円ですから、2520円加算されます。昨年の場合、1月から4月までの間、この入館料はホテルが負担してくれました。
この料金は、ニュー温泉閣ホテルの場合であって、他のホテル・旅館では多少の高
い低いはあるようです。
シーズンオフについて説明しますが、ここの温泉街の場合、6月から8月までを
シーズン中、9月から翌年5月までをシーズンオフといっていて、シーズン中に長期宿泊を申し込むと「あいていません」とか「シーズンオフにしてください」とか言われます。それは、この期間中のサロベツ原野の花盛りで全国の旅行会社が買い占めていて部屋が空いていないためです。(1泊ぐらいなら空いている場合受け付けてくれる事があります。ただし宿泊料は1般料金です) これは長年このようになっており、温泉街にとって年間通じての稼ぎ時と思われますので理解してあげなければならないことと思います。シーズンオフになると客足は少なくなり、長期滞在は歓迎されます。
特に1月から4月の期間は最も少なくなりますので、先に述べたようなサービスが付加されてくるのです。しかし、かのう旅館と福の屋旅館は団体客を取っていないという事なので受け付けてくれるかもしれません。
次に町営の「湯快宿」についてですが、ここは1泊、2千円〔2人の場合千8百円)です。炊飯器やなべ、釜、茶碗、箸など炊事用具、寝具などは貸してくれます。部屋にはテレビや冷蔵庫があります。共同の炊事場がありここで炊事できます。温泉街にはちょっとした店があり、米、野菜、副食物、酒肴品を購入できます。
炊事がめんどうなときは「ふれあいセンター」の食堂を利用できます。費用はそれぞれ計算してみてください。米は長期保存ができますから持ちこんだり、何人かで共同生活するとそれだけ経費が安くなると思います。ただし、11月から5月までは寒さをしのぐための燃料費がかかりますので1日5百円が加算されます。
申し込みは「湯快宿」か町の商工観光課に電話するとよいのですが、最近利用者が増え始めていますので、空いている期間を聞いてから休暇を取るなどをしたらよいと思います。またここは3日以上の利用が原則になっています。
なお、温泉のホテルや旅館、「湯快宿」については豊富町のホームページをご覧ください。

情報ご提供は
北海道「乾癬の会」O氏
 
   
豊富温泉湯治を体験して
  ○T・H氏
 
私の乾癬歴は10数年になります。
北海道「乾癬の会」から、稚内にある豊富温泉が乾癬によく効くという話を聞き、早速行って来たわけです。
結論から言って、私には非常によく効いたようです。(いつまで持続するか心配ではありますが?)
北海道「乾癬の会」によると、なかには効かない(合わない)人もあるそうです。
注意することは、病院でもらっている薬と湯治とを併用して良くなったということです。決して温泉に入っていれば薬は要らないというわけではありません。
1度試したいという人は下記を参考にしてください。 
 
交通アクセス(大阪起点) 
 
大阪→稚内空港→ JR稚内駅 →JR豊富駅→豊富温泉
(注、 冬季 10月〜5月は大阪から直行便はないので 札幌、千歳空港経由となります) 
 
宿泊施設  電話(0162)局
 
ニューホテルサロベツ   (82)1211
ホテル豊富        (82)1055
豊富観光ホテル      (82)1242
ニュー温泉閣ホテル    (82)1243
川島旅館         (82)1248
かのう旅館        (82)1240
福ノ家旅館        (82)2827
民宿百葉園        (82)1066
民宿わだ         (82)1847)
民宿むらかみ       (82)1152
 
* 温泉の入り方 
 
各旅館には温泉(お風呂)があるのですが、湯治客のほとんどは、”ふれあいセンター”という豊富温泉の”元湯”を利用しています。ここは湯治客専用のお風呂があり、中に入ると乾癬患者の人がいっぱいでした。ということで、人目を気にせずに入れるということです。温泉の入り方としては、まず、湯につかり(5分程度)身体をしっとりさせてから「油 」原油:(ふれあいセンター裏にある青い小屋で販売している)1びん500円程度を塗り、(油が身体に合わない人があるようですので注意が必要です)5分ほどしてからまた湯につかるというのを繰り返します。また、のどが乾きますので、充分水分の補給をされること
が必要かと思います。
 
* 原油の塗り方
 
原油の塗り方は色々あり、1義的に決まった塗り方はないようです。ある人はお風呂に入る前に塗って湯船につかる。またある人は湯に1度つかり、身体を石鹸で洗ってから原油を患部に塗り、十分程度おいてシャワーなどで身体についた油を流し取り、また、タオルでふき取る。(私はこの方法です)あるいは患部に直接ガーゼに原油を染み込ませ、湿布のようにして患部に直接張り付ける方もあるようです。原油が身体に合わない方もあるようですので、注意して下さい。そして原油を塗っていることを必ず主治医に話しておいて下さい。
 
* 原油の入手方法
 
原油は左記に連絡すれば手に入ると思います。(現在、原油の産出量が少なくなっているそうで、時間がかかるかもしれません)
 
北海道「乾癬の会」
電話 011(852)1943迄

お知らせ
 
第2回定例総会開催
日 平成11年12月11日(土)
受付  午後1時より受け付けています
 時  午後2時〜3時迄    定例会
    午後3時30分〜5時迄 懇親会
場 所 大阪大学医学部
講義棟 B講堂
定例会の内容
1・新役員の紹介と承認について
2・来年度より運営費として年会費徴収の予定について
3・運営の現状と問題点及び幹事の募集
4・会の名称について
 
学習会の内容(講演)
ビタミンD3と乾癬治療について
講師 大阪大学医学部乾癬外来
小林照明先生
 
  
懇親会
於、医学部付属病院14階
スカイレストラン
費用 2500円 
*出来るだけお釣りなきようお願いします。(懇親会会計 N、A)
 
交通アクセス
阪急バス   近鉄バス
阪大医学部前バス停より徒歩3分
大阪モノレール阪大病院前   
 
懇親会は初めて友の会で企画しました。乾癬患者は周囲に同じ患者が見あたらないことからとかく孤独になりがちです。どうぞ懇親会に参加してください。あなたに新たな出会いと元気をくれると思います。(懇親会実行委員)

 
編集後書き
 
3号は京都学習懇談会の報告と豊富温泉特集号と化したようです。次号はビタミンD3の話題や、治療記事、最近インターネットの発達で、大きな影響力を発揮しつつある乾癬患者自身の手になるホームページ等をホームページをご存じ無い方に向けて特集したいと思います。ご期待下さい。

編集委員