ご挨拶

初回が1927年(昭和2年)に開催されて以来、近畿皮膚科集談会は今回で115回目を迎え、近畿地方の皮膚科領域での学術と臨床両面における発展と交流、そして皮膚科医育成の場として寄与してきた歴史と伝統のある学会です。今回大阪国際がんセンターというまだ歴史の浅い当施設がこのような歴史ある会を開催させていただくこととなり、恐縮するとともに誠に光栄なことと感じております。
ようやく下火になってきたとはいえ、新型コロナウイルス感染症はまだまだ収束に至っておりませんが、感染対策に十分配慮した上で、今回の近畿集談会は現地参加とWeb参加のハイブリッド形式で令和4年7月10日に大阪梅田のオーバルホールにて開催する運びとなりました。近畿一円からの交通の便に優れた場所であり、参加可能な方はぜひ現地にて久しぶりにface to faceでの活発なご討論をいただけるものと期待しております。
当科は悪性腫瘍や腫瘍治療薬の皮膚障害に対する診療に特化した施設でありますが、今回の学会においては多くのご施設から皮膚科全般に及ぶ幅広い演題をご出題いただけました。また、ランチョンセミナーでは札幌医科大学皮膚科教授の宇原 久先生にメラノーマに対する分子標的療法の再審の知見と治療について、スイーツセミナーでは虎の門病院皮膚科部長の林 伸和先生に座瘡の治療に関する実臨床に即したご講演をいただく予定としており、ご参加の皆様に皮膚科のできるだけ広い分野に及ぶ幅広い知識を得る機会となりますよう配慮いたしました。若手の先生の中には、現地参加の学会を経験したことのない方もおられるかと思いますので、この学会でアカデミックな学会の雰囲気を経験していただければ幸いです。
開催に際しましては、各御施設や学会場、協賛いただく製薬企業様などそれぞれに新型コロナウイルス感染症に対する各種の制約事項がございますため、スポンサードセミナーでの人数制限など、現地でご参加いただく際に何かとご不便やご迷惑をおかけすることもございます。このような状況下での開催ということに免じてご容赦頂き、会場参加にせよWeb参加にせよ、ぜひ活発なご討論・ご意見をいただき、本集談会を実りあるものと盛り上げていただきますようお願い申し上げます。
 
 
第115回近畿皮膚科集談会 会頭
爲政大幾(大阪国際がんセンター腫瘍皮膚科主任部長