会長挨拶

近畿皮膚科集談会は、1927年(昭和2年)に京大楽友会館で第1回が開催されてから、今回で113回目を迎える歴史深く、伝統ある学会です。当会は、近畿地方の皮膚科における発展と診断・治療・技術の向上そして若手皮膚科医の育成を目的に、勉強の場を提供してきました。現在、日本皮膚科学会大阪地方会と日本皮膚科学会京滋地方会の共催の学会として年1回開かれています(今回は第480回大阪地方会、第466回京滋地方会でもあります)。本年度は大阪地方会所属の神戸医療センター皮膚科が開催を任せていただくことになりました。普段の皮膚科診療、学術的な事などで、多大なる支援を受けている地方会の学会活動に少しでも貢献できる機会を与えてくださり、恐縮するとともに誠に光栄なことと感じております。
今年の近畿皮膚科集談会は、令和2年7月14日午前9時より、神戸大学先端融合研究環研究拠点コンベンションホールで行います。神戸三宮から出ている神戸新交通ポートライナーに乗っていただき、「京コンピュータ前」駅下車徒歩1分のところにあります。当日は約350人の比較的多数の参加が見込まれ、収容人数の関係もあって、この会場に決定いたしました。会場の周囲は、神戸理化学研究所や神戸市の中核病院などが立ち並ぶ学術都市なのですが、売店やレストランなどなく、夏の暑い盛りの時期ということもあり、ランチョンセミナーの企画、飲料水の確保など鋭意検討、準備しているところです。特別講演として、京都医療センター皮膚科部長の十一英子先生には、乾癬における最新の知見、治療について、また、大阪医科大学皮膚科学教授の森脇真一先生には、色素性乾皮症を中心とした光線過敏症の最新の知見をお話ししていただく予定です。
御存知のように、新型コロナウィルスの問題が世界的問題になっており、感染拡大防止のため、様々なイベント、学会が中止となっております。実際、本年3月の第478回大阪地方会も中止となり、当集談会においても開催できるかどうか不透明な状況であると考えています。一方で、皮膚科医の先生方、特に若手医師の方々が学会発表できる場が失われている現状もあり、当集談会も、大きく変わるであろう今後の社会的、医学的な動向を鑑みながら、準備を進めてまいりたいと考えています。進展、新しいお知らせ等ありましたら、適宜、ホームページ等で情報を発信させていただく予定にしています。皆様、このような状況でありますが、多くの皆様方のご参加と活発な御討論で集談会を盛り上げて頂きますようよろしくお願い申し上げます。


 
第113回近畿皮膚科集談会 会頭
竹内聖二 (神戸医療センター 皮膚科)